おばちゃんでも、熟女でもない。

もう家族なんかも寝てしまって、
自分だけが布団に入るとき。

シンとした自分の心と向き合いませんか。

それは、
少女のころの自分とまっすぐにつながっていて
いまだに柔らかく、青く、揺れている。

ああ、この心を
私だけはちゃんと扱ってあげようと
思う。


この心には、
おばちゃんらしいとこなんて
微塵もない。

ましてや
熟女とか年増女とか
ババアとか
そんな厚かましげなところなんて
まったくない。

ごめんね。
一日中、おばちゃんとしてふるまってさ。
一日中、「年だから?」なんて
世間に合わせて笑っちゃってさあ。

ごめんよ、私の心。

40でも、50でも、きっと60でも、70でも、80でも、90でも、100でも。

私たちの心は、
おばちゃんでも、熟女でも、ババアでもない。
世のため、人のため、隠してるだけだ。

この心に、
やっぱ、ちゃんと声を与えよう。

食い気だけでも、
色気だけでも、
物欲だけでもない、
この多感な心。

私は、大事にするよ。
私しか、大事にできないからね。

目の前に眠るみすぼらしい老犬も、

この心も。


それが、飼い主の責任だ。


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