「過去と現在のダブル&トリプル体験」という切なさ含みの妙味。


いくつぐらいからかわからないけど、
「過去と現在のダブル体験」をするようになったなあと思います。
ときには、「過去と現在と未来のトリプル体験」になるときもある。


えっとね。どういうことかというと、
ある場所を訪ねたときなんかに、
「若いときだったらこんな感じかな」という思いと
「いま現在の感覚」を行き来するような感じ。
それが「ダブル体験」。
これなんか、もう、しょちゅうですよ。
観光なんかしちゃうとね、もう。


「トリプル」になると
そこに「これからはどうなるのかな」とか
「今度はいつ会えるのかな」とか
そういう「再び」の可能性を探る思いも含まれる。
何十年ぶりに幼なじみと会ったりすると
トリプルになるな。
なんか、ちょっと切ないの。


こんなふうに
過去・現在・未来を行き来することで
体験がより豊かに、趣き深くなる面もあるし、
現在という一瞬への熱狂度が低くなるという面もある。


昨日、夫婦で法隆寺に行ったんですよ。
もう、まさしく過去と現在の「ダブル体験」ですよ。
デートでなく、子連れレジャーでなく、
高齢者夫婦というほどじゃないけど、
そっちに近い熟年夫婦の神社仏閣めぐり。
楽しいような、淋しいような。


horyuji.jpg



しみじみするしかないじゃないの。



しかも、法隆寺周辺が
トップ・オブ・ザ・世界遺産、
国内世界遺産界のスーパースターというのに、
拍子抜けするほど、ひなびている。

そうか、スーパースター法隆寺は、
スターらしからぬ
地味な日常を過ごしておられるのだな。

なんだか、いろんな意味で深いぞ。


horyuji2.jpg
↑西院伽藍の回廊の美しさ


今回、生まれてはじめて
観光ボランティアの方に案内をお願いしたのですよ。


ガイドさん(60代ぐらいの男性)が
いい人で、おもしろかった。


「玉虫の厨子」の前では、
「ほとんどのところが汚れて玉虫の輝きは見られませんが
一か所、輝くところがあるんですよ。お見せしましょう」
と言うや否や、
ミニ懐中電灯の光をピンポイントで厨子にスパッと当てる。
すると、そこに玉虫の輝く羽根の光がキラリ!!


とか、


「橘夫人念持仏厨子」というものがあるんですが、
その阿弥陀三尊像の下に広がる「蓮池」の様子を見るために
「はい、後ろを向いて。鏡を顔の前に当て角度を少し変えて~」
言われる通りにすると
蓮池の彫刻がくっきり見える!
(フツーに見ると高いところにあるから見えない)


とか。


法隆寺がいかに
ハイテクで
アカデミックで
周囲の度肝を抜く存在だったかを
うれしそうに語ってくれるから、
もう、ドキドキしました。
脳内コンピュータグラフィクスが立ち上がりましたよ。


法隆寺、カッコイイ。
観光ボランティアさん、素敵。


途中、簡素な休憩所があるんですけどね。
自動販売機の冷たい飲み物は
ことごとく「売切」で
無料で飲めるお茶サーバーのお茶は、
やけどするほど熱かったです。


参道の喫茶店で食べた
「昔ながらのかき氷」は、
ちゃんと昔ながらだったし、
テーブルの上には
「100円の占い」も置かれていたし、
「昭和の保存」という観点からも遺産度高し。


奈良、もっと歩きたい。



それにしても
過去・現在・未来を切なさ含みで行き来するので
「ああ!!この一瞬をつかまえなければ!」と
前のめりな「幸せダイブ感」が生まれるのも
この年ごろの特長ですな。





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「あきらめない」はオールマイティな力だ。


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