少しずつ桜が好きになって、「花咲かじいさん」になる。


桜の季節が近づいていますね。


年とともにうちの夫は、
桜の開花を気にするようになってきました。
今年も東南のベランダをぐるりと囲む桜を眺めて
「ふくらんできたな」
「よし、ふくらんできた」
「そろそろやな」
「ああ、もう、そろそろだ」
と何がそんなにおもしろいのか
日々、確認していました。


そして先週の土曜日のことです。


毎朝、子細に見ているから
ちょっとした変化にも気づけるのでしょう。


「〇〇マンション(うちんち)、開花宣言出ました!」


と、聞いている人間が妻と娘だけというのが
申し訳ないぐらいの声で
開花を発表してくれました。


よく見ると
ひとつだけ
ポップコーンのように咲いていました。


その2日後、昨日の朝のことです。


わたしが、ユニクロパジャマに
ユニクロフリース上着(袖口は子犬のスーに噛まれてほどけている)
いつもながらのすっぴん&ボサボサヘアで
ベランダの鉢植えに水をやっていたら


宮田さんちのおじいさんが、
敷地内の歩道に立って
じっと見上げているではありませんか。
明らかに視線は、
うちのベランダあたり。


「あそこの奥さんは
ボロは着ていても、やっぱり美人だなー」


とでも思っているのかな、
万が一、そう思っていたら悪いので
すっぴん&ボサボサに似合わない上品なしなを作り、
軽く会釈しニッコリしたら
うれしくてたまらないという感じで
指をさすではありませんか。


桜でした。


「あああ!!!咲きましたね!うちでも開花宣言出ました!」
そう言いながら、
うちんちでも盛り上がっていることを伝えたくて
懸命に首を縦に振りました。


枝を見上げて
桜を指さして
うれしそうに微笑む
茶色いジャンパー姿の宮田さんは、
とても幸せそうでした。


おじいさんは、桜が好きなんだ。


と思いました。
なんだか、いいなあと思いました。


そしてハタと気づいたのです。


うちのダンナ(58歳)も
おじいさんになってきたのじゃないか!?



そういえば日々、「おじいさん」成分がにじみ出ている気がしないでもありません。


たとえば、子犬と遊ぶとき、
カラダが硬くなり、可動域がやや狭くなっているのでしょうね。
その動きに柔らかさや瞬発力がなく
子犬の予測のつかない俊敏な動きに
対応しようとしてしきれず、
小手先であしらっているように見せかけて
その実、手こずっているという、
「孫と遊ぶおじいさん」的な処世術を
かすかに感じるときがあります。


ああー。
こうやって微量ずつ「おじさん」に「おじいさん」が含まれ
いつの間にか、「どこから見ても純然たるおじいさん」になるのね。


お兄さんとお姉さんで出会い、
おじいさんとおばあさんになる。しみじみ。


ご機嫌な「花咲かじいさん」。
不機嫌なじいさんよりいいですな。


今年、お花見には行きますか?





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