「年をとった親」と 「子のアドバイス」は相性が悪いと知っておく。


娘が赤ちゃんのころ、
長崎の実家にビデオを送ったら、
父から「ありがとう」という電話がありました。


「あ。見た?」
「見たばい。ありがとう」
「おもしろかったやろ?」
「おもしろかったよ」


うん?なんか変だな。
いつもと違うぞ。
話が弾まない。
いつもの「かわいかねーーーー!」がない。


後日、姉から
「お父さん、ビデオデッキが動かんごとなって
見てなかったらしいよ」と聞きました。


正直に「まだ見れていない」と言うと、
「えええ!なんでーーー!
あそこのボタン押して、
こうして、ああしてみた?」と
わたしが騒ぎ立て、指図してくると思ったんでしょうね。
そして、それがイヤだったんでしょうね。


長く話すと「映像のどこがかわいかったか」
と聞かれるかもしれず、
それには答えられないから(まったく見ていないのだし)
一刻も早く電話を切ろうとそわそわし、
挙動不審になってしまった。


「年をとった親」と
「子のアドバイス」は、
相性が悪いです。




母がまだ元気なころ、
近所の商店街にあるブティックに
頻繁に足を運び、
涼んだり温もったりしながら
他のお客さんも交えて世間話をし、
時にはお茶も飲ませてもらって
結構、値の張る服を買ってきていたときには、
姉が、「こんな服でこの値段は高すぎる!
もっと品揃えのよか店はあるやろう!」
と助言・提案という名の干渉をしていました。


姉にしてみれば、
もっと繁華街にあるオシャレなブティックや
百貨店で買えばいいじゃないかと言いたかったんでしょうが、
そこには、バスに乗っていかないといけないし、
長居できないし、お茶も出してくれないし、
世間話もできない。


母にとって
「若い気どったショップ店員」から服を買うより、
多少、すすめられるままにお金を使うことになっても
「近所の気心の知れた奥様ブティック」のほうが
よかったんですよね。


そんな姉も60代後半になり、
長崎の実家に一人暮らしをしていますが、
「リフォーム会社の男性営業マン・ワダさん」に
あれこれとお願いしています。


もともとは父母が大規模リフォームを頼んだときの担当者で
姉が実家に戻った段階では、
「会社をやめて独立したワダさん」になっていました。
その独立したワダさんに外観などのリフォームを頼み、
そこからずっとお世話になっているようです。


わたしから見ると、
どうも、もっといい素材がありそうだし、
なんとなくいい加減な工事に見える部分もあるのですが、
台所の水道が水漏れしたときは、
すぐに駆け付けてくれて手配をし、
鼠が出た!と騒ぐと
殺鼠剤をかかえてやってきて
屋根裏にもぐって入れてくれたそうです。



「ねえちゃん!このお風呂のドア、何?
探したら、もっとよかリフォーム会社あるよ!」
…と助言・提案という名の干渉をしたくなるときもないわけではありませんが、
「もっとよかリフォーム会社の担当者」は、
水漏れの原因を探ろうと
台所に腹ばいにはなってはくれないだろうし、
屋根裏を匍匐前進はしてくれないでしょう。


本業の信頼度70点に
その他の貢献30点で
合計100点。



そういう評価の仕方もあるし、
その「本業」にそれほど高い完成度を求めていない、
ということもあるかもしれません。


両親はすでに亡くなりましたが、
この記事を書いて
自分の頭にとめておいて
娘にアドバイスをされたら、
「わたしの求めているものは、
本業の完成度だけじゃないからね」
と遠くを見つめるようにして
思慮深げに言ってみようと思います。





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