エスカレータを使って登っていくと、
中学生女子2名が、乗り場付近を指さして
クスクス笑っていた。
気になる男子でもいるのかな?
と思ってその先を見ると
そこには、
(不正確かつ下手な絵で失礼)

つややかなロングヘアの
ものすごく色白で華奢な
楚々とした女性が立っていた。
白地にピンクの小花が散るワンピースを着た後姿は、
「めざましテレビ」のお天気キャスターとしてデビューした
あの皆藤愛子さん風。
長くてスラリとした脚を
薔薇の透かし模様が入ったほぼ透明なストッキングに包み、
ヒール高8センチほどのベージュのリボン付きパンプス。
右手の腕には、ピンクの羽根のようなシュシュ。
バッグは、布製の黒に花模様。
全身に小さな花。あちらこちらにピンク。
フォルム的には、ほぼ完璧な女性。
後姿だけなら唯一、露出した二の腕の皮膚だけが、
かすかに、「うん?これは?もしかしたら・・・」という
第六感(?)を刺激する。
中学生女子の視線を釘付けにした理由。
そう。もうおわかりですね。
ものすごく年をとっているのです。
若ければ、私と同じくらい。
もしかしたら、もっとずっと上。
前髪は、バッツンと切りそろえられ、
見方によっては流行りのスタイル。
薄いグリーンのアイシャドー。
鮮やかなピンクの口紅。
かすかにポジションのずれた、つけまつげ。
なぜ、ここまで完璧に
人々の「怖いもの見たさ」を刺激する
ファッションで統一するのだろうか?
なぜ、ここまで不自然でありながら、
平然とオトメでいられるのだろうか?
家を出るとき、鏡に映った顔は
この人に何も告げないのだろうか。
この電車を降りて、誰に会うのだろう。
恋人?
友人?
家族?
仕事の関係者?
いずれもピンと来ない。
ホームでも車中でもずっと
ケータイをいじっているけど、
メールを打っている様子はなく、
サイトを延々と見ているか、
ゲームでもしているのか。
ああ、もう、謎ばかり。
もしかして、コスプレ?
本人がそのつもりか否かはともかく、
(いや、きっと、そんなつもりじゃないけど)
永遠のコスチューム・プレイヤーなのかも。
電車では、若い太っちょのオタク風男性が、
見事な脚線美に目を奪われたらしく、
ずっとチラ見していたよぉ。
落差がそそるのかい?
あれでなかなか、スリリングなモテ女として
生きているのかも。
人間の欲望や嗜好って、底知れぬ深さと
多様性を備えているからなあ。
オトメな年増よ、電車を降りてどこへ行く!?
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