「実家」であれ、何であれ「家族」は逃げ道をふさぐ存在になりうる。


若いころの自分を思うと
よくもまあ、あらゆることから逃げたなあと思います。


以前の記事にも書きましたが、
遅刻とずる休みの常連でしたから。
ほんとひどかったの。


そういう逃避癖によって
得られなかったことも多かったけれど、
それによって助かったこともあるのかも思うようにもなりました。


社会に自分なりの方法で適応する方法を、
逃げ惑いながら学んだ時間



というんでしょうか。


なぜ、あんなに逃避できたのか?


親元を離れていたからです。


実家にいたら、勤勉な親の叱責と心配と口うるささがイヤで
逃げられなかったと思います。
やっぱり、「いい子」でいたいもん。


子を思う親の気持ちは、
ときに子の逃げ道をふさぐのです。



実家に限らず、
自分自身が結婚して作った家族も
往々にして逃げ道をふさぎます。


「稼ぎ頭」は会社を辞められないし、
「主婦」は家事をさぼれない。


とくに稼ぎ頭は、逃げ道をふさがれがちですよね。


わたしたち夫婦は、ほんとにパッとしない暮らしですが、
お互いさまだと思っているので
逃げ道だけは、お互いに甘く、
作ってきました。


夫の退職と独立、
わたしの演劇活動と解散、
夫の収入の激減、
無収入の時代、
事業資金の工面…。


これらは、まあ、苦労といえば苦労ですが
逃げ道をつくらなければ、
いま、生きていないかも。


家族はたしかに大事だけれど、
追い詰められたときは、


「ひとりならどうするか?」
「この人は、ひとりなら、どうしたいだろうか?」



と自問することは
いのちのセーフティネットであり、
そこから導き出された答えには
たとえ家族であっても介入できません。


逃げても何とかなる、なんて
無責任なことを言うつもりはありませんが、
うちは、ともかく、なんとかなってきました。


不遇のときも機嫌よく。
逃げたいときは後先考えず、逃げろ。


「個人の判断を尊重できる家族」をつくること、
そして、「そこに笑顔をつくる」ことは、
どんなことより難事業で、挑戦しがいのあることなんだ、
と思います。


いま、自分の心に従って逃げて、
そして戦っている人たち。
負けるな。




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コメント

ひとあし ひとあし

「スイミー」で有名な、レオ・レオニの絵本に「ひとあし ひとあし」というのがあります。
主人公の尺取り虫が、理不尽なことを云ういろんな鳥たちから、食べられてしまわないように、嘴や足や首、いろんな長さを計ってあげて、そしてひとあしひとあし逃げていく話です。決して蝶々になって飛び立ったわけではなく。逃げ時を知ることは強さですね。

家族なら、やはり許しあえるかどうか?自分の幻想に当てはめないこと、大きく譲れることが、強さなのかな。ある種諦める。許す方が平安だし、自分も許されたいもん。しあわせになりたいですもんね♪

  • 2016/10/12 (Wed) 03:39
  • あ き ら #dI6DO0LA
  • URL

とても心に響くお話でした。
ホントにそう!
逃げ道は大切です。
自分自身は簡単に逃げてきた人生なのに、夫には我慢を強いて来たなと反省しています。
夫は、もうすぐ定年です。
延長する気はないらしいので、このまま退職となります。
生活の為には、続けて貰うのが良いのでしょうが、これかは我慢することなく好きなことやってねとカリーナさんの記事で改めて思いました。
16日、お目にかかれることを楽しみにしています。

  • 2016/10/12 (Wed) 07:33
  • さら #-
  • URL
No title

私もよく、学校を早退したりズル休みしていました。
会社勤めしてたときも、仮病使って休んだり
勤務中に映画を観に行ったり(社長が行ってもいいと言ってたので)してました。
それができたのはやっぱり
親が共働きでカギっコだったし、高校卒業後は一人暮らしになったので
家に帰っても心配する人が居ない状態だったからだったと思います。

先日、ある広告代理店の社員の過労死のニュースを見ましたけど
もちろん会社側のほうに問題がおおいにあるのですが
母子家庭で育ち、お母さん想いの優しく賢い子だったらしくて
彼女も逃げられなかったのかもなぁ・・と思います。
まわりからの期待(これも自分で勝手に思い込んでたりする)を無視できると
楽になるんですよね。これがなかなかむずかしいんですけど。

  • 2016/10/12 (Wed) 08:53
  • アメちゃん #-
  • URL
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2016/10/12 (Wed) 10:26
  • #
No title

私もです~
嫌なことから逃げてばかりで、
その挙句、失敗ばかりしてました。
親元に居ても、です笑
その親元からも、何度か家出したり。

家族内で追い詰めちゃうのは本当に危険ですね。
昔、発病するところを見てしまいました。
私は考えてみると逃げるのが得意で、
助かってたのかもしれません。
今では好きな事、決めたことの中に含まれる嫌なものには
なるべく向かい合うようにしています。

  • 2016/10/13 (Thu) 20:07
  • asa #-
  • URL

私も逃げてばかりの人生です。学校はずる休みばかりで100日くらい休んだ年もありました。体育は見学。家族は休めば良いじゃん、休みたい時は休めばいいよって方針で、ますます逃げ体質に。だから私は律儀とか真面目は最初から諦めてます。そのかわりいい大学入って、難しい資格をとって、逃げる準備は万端にしました。旦那さんも私の100%応援団の人を条件に結婚しました。
逃げ放題の人生です。嫌ならすぐ辞める。でももっといい仕事がすぐ見つかる。
誰しも逃げずにすめばそれに超したことないけど、精神論で無理するくらいなら、自分は逃げるタイプだと最初から諦めて対策して良かったと思っています。

  • 2016/10/13 (Thu) 23:59
  • まる #-
  • URL
逃げる男

若い頃は、罪悪感を感じながらも学校や会社を何度かずる休みしたこともありました。それが結婚してから、自分の思い描く夫婦像や家庭像にしばれて上手に逃げることができなくなったように思います。
「逃げる」ことは戦略の中に入っていなかったのです。
何か問題が起こればいつも真正面からぶつかって、この手がだめならあの手でといつも必死で、結果自分自身も家族も随分傷つけてしまいました。
不安が大きいほどじっとしていられなくて、もうじたばたのしっぱなしでした。
もっと早くに自分も他人も許して逃がしてあげてもよかったのです・・・・・
私も夫も、もうどこにも逃げ場のないような閉塞感を感じつつ生活しています。
早いところ逃げ場を見つけないと!

逆に、今年20歳になる甥が、私の中では最強の「逃げる男」なのです。(笑)
妹の長男なのですが、妹は韓国の人と結婚したため、甥は韓国で生まれ育ちました。
普通なら家督として何代も続く家を守っていかなければならないはずの甥は、そんな慣習や社会の常識が嫌で、高校を中退。
誰にも言わずに一人で日本に来てみたり、働き始めた会社の上司が嫌で会社の寮から夜逃げしたり。
でも彼が何から一番に逃げているかといえば、韓国人男子の義務である2年の兵役なのです。
それから逃れるために、今は日本国籍を使って日本で働いています。
今の状況では兵役がなくなる可能性も低く、最悪の場合は韓国国籍を捨てて日本人になるつもりなのでしょうが、そんなことをすればもう二度と韓国には入国できなくなります。
甥はそれでもいいと言っていますが、韓国に残る家族はどんな思いなのか。
「韓国人男子たるもの」と考えれば、甥の生き方は「恥」なのかもしれませんが、妹も私も「生きていてさえくれれば」という思いが優先してしまいます。
これから甥がどんな人生を歩むのかわかりませんが、まだ若い彼から人生の戦い方、少し教えてもらった気もしています。

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