人間、何にエネルギーがいるって
「決める」ことにエネルギーがいります。
「今日のお昼は何を食べようか」と考えて
「トンカツにしよう」と決めるのにも
調子が悪いとできないし(そもそもトンカツがムリ?たしかに)
「そろそろ立ち上がって食器を片付けるか」と考えて
「食器を片付けよう!」と決めるのも
心身が疲れているとできません。
じゃあ、寝ればよさそうなものですが、
その決断もできず、時間がだけが過ぎていく・・・。
こんなふうに毎日のちょっとした決断にエネルギーがいるんだから、
国の命運や会社の将来や人の生死を左右する決断には、
もんのすごいエネルギーがいるんだろうなあ。
あれですね。テレビドラマや映画は、
自分以外の人の「決断と行動」の顛末を
ハラハラして見ているようなものですね。
アクションであれ、ラブストーリーであれ、
登場人物が決断して行動した結果が
吉と出たり、凶と出たりして、
見ているこちらも一喜一憂する。
このところ、建築家・宮脇檀氏の本を
引っ張り出して読んでいたんです。
氏は1998年に62歳の若さで亡くなりましたが、
エッセーはどれも小気味よい「決断と行動」に満ちていて
胸がすきます。
たとえば、一人で育てた娘を嫁に出すと
「男が一人で暮らすかっこいい家に変えよう」と決断して
さっさと行動する。
テラスに庭を作りたいと思えば、
適当なマンションを見つけ、大量の樹木や花を購入して
理想のベランダガーデンを作ってしまう。
食事も、旅も、買い物も、仕事も、
そうと決まれば、自分のやりたいように迅速に行動する。
決断と行動のメリハリを利かせることは、
人生をエンターテインメントにするなあ。
と改めて思っていたんです。
そして母を亡くし、
前記事のタイトルのように
自ら決断し、行動する」自由を手にしている時間は、有限。
なんだと感じたとき
「終活」といわれるものの意味が少しわかった気がしました。
これまで、まだずーーーっと先のことだと思っていたし、
「死んだあとなんて、残された人に任せればいいじゃないか」と
考えていましたが、
あ。違うんだなと。
自分の死を想定し、
そのための準備をしようと
「決断し行動すること」のなかに
「人生のエンターテインメント」が含まれているんだ。
ドラマといってもいいし、
ワクワクといってもいい。
好奇心といってもいい。
自尊心といってもいい。
わたしたちは、
必ずしも幸せな状況のなかで決断できるわけではないけれど
「決めて、動き出す」という行為そのもののなかに
自分の人生の主体がほかならぬ自分自身であるという
「爽やかな高揚感」が含まれているのではなかろうか。
エネルギーを備えている証でもある。
覚悟が人を美しくしたり、強くしたりするのも、
だからこそ、なのではないか。
そんなことを思ったのです。
できれば、日々の小さなことから
自分の将来を左右することまで
決めグセと動きグセをつけたいな。
「自ら決断し、行動する」自由を手にしている時間は、有限なのだから。
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