50代の髪はツヤよりボリューム・動きよりフォルム、を提唱したい。


粋筋の年配女性にしばしばみられる髪型に
「逆毛をたててボリュームを出し、
その内部には毛たぼを入れてさらにふくらまし、
スプレーをふんだんに噴霧して固めている」と思われる、
特に和服に合うアップスタイルがあります。
(ほとんどの場合、髪色は黒)


あのヘアスタイルの特長は、
「髪の毛が微動だにしない」こと。


風に揺れるとか、
手でかきあげるとか、
はらりと落ちるとか、
そういった繊細な動きのドラマがないかわりに、
フォルムが立派。


きっちりと結い上げた髪に
きっちりとした着物に
きっちりとした姿勢。
三位一体となって堂々たる風情を醸し出します。


この年になって思うのは、
あれって見事な知恵だな、ということです。


風に揺れるとか
手でかきあげるとか、
はらりと落ちるという瞬間が美しく絵になるのは、
コシとハリのある髪がかすかにバウンドすることで生まれる動きのドラマ。
そのたびに光を反射して輝くのも
ツヤのある髪質だからこそ。


それらは、やはり、どうしても失われていくもんですし、
その「ツヤのあるストレートロング」という額縁が、
次第次第に「顔」という絵にきつくなる。
(ストレートヘアの下に流れる動きが、
下垂傾向の顔のやつれ感に拍車をかける)


そこで、あのフォルム重視の動かない髪!
髪は動かなくても
着物の袖や裾が揺れる。
グッドバランス!


今日、わたしは、京都国立博物館の特別展覧会「国宝」に行ってきたのですが、
老若男女、いろんな人が大勢つめかけていました。


そこで自分と同世代から上の女性たちを見ると、
みなさん、おしゃれをしていて素敵なのですが、
全体としては服装がダークな色が多い。
5人グループなどでは違いがわからないぐらいの同色感。
さらに、髪が中途半端な長さで
よくわからないフォルムをしている。


よくわからないカタチの額縁が
顔という絵を縁どっている印象です。
これって、もったいなくないか、と思いました。


ちょっと極端な提案ですが、
わたしたち世代は、
大きくふくらますなどの
(島田順子さんも見方によっては
大きくふくらましているといえなくもない)
髪のナチュラルさから離れた
フォルム重視の発想があってもいいんじゃないだろうか。
(そういえば、黒柳徹子さんも
フォルム派だな)


あの系統の「動かない髪型」だと、
薄毛も目立たないぞ。


ツヤよりボリューム、動きよりフォルムを提唱しつつ、
わたくしも微力ながら実践し
その推移を報告してまいりたいと思います。





フェイスブックツイッターで更新情報をお知らせしています。フォローしたら気軽に話しかけてください♪

ウェブマガジン「どうする?Over40」、ほぼ毎日更新しています。ミカスさんの人気レシピ連載は「湯葉汁」れこさんの着回し連載にもお役立ち情報が。ぜひ。

★いつも応援してくださってありがとうございます!ハッピースマイル

にほんブログ村 ミセス系
関連記事

スポンサーリンク



コメント

同感!

「よくわからないフォルム」というのが、なるほど!
この描写で納得しました。↓
"そこで自分と同世代から上の女性たちを見ると、
みなさん、おしゃれをしていて素敵なのですが、
全体としては服装がダークな色が多い。
5人グループなどでは違いがわからないぐらいの同色感。"
同感。
なんというかな、すごく接写型というか、
拡大レンズで近づかないとわからないような
「織り」や「柄」の違いにセンスを求める感じ?
周囲から突出せずに限られた範囲で自己アピール、
なんてまるで制服のスカート丈の違いで自己表現する
学生じゃなし、一か所にでも明るい綺麗な色を持ってきて
楽しめば良いのに、って思いつつ、
残念な気持ちで眺めることが多いです。
どうしたって50歳を越したら肌も髪も
くすんでくるのだから、存在までくすませずに
人生の夕暮れ時は「誰そ彼は」になってしまわぬよう
輪郭を際立たせていきたいと改めて思った次第です。

No title

「国宝」展の話をするのかとおもいきや
まわりの来館者を観察しているカリーナさんが好きです。
(私も作品より、観ている人を見るのが好き)

いまねえさんのコメントで思い出したんですけど
昔、料理研究家の有元葉子さんが
日本の女性のオシャレは細部にこだわりすぎるっておっしゃってましたね。
遠目から見てバンッ!って感じじゃないんですね。きっと。
シルエットじゃ、あまり区別がつかないっていう…。
まさに輪郭。

夕方の北新地あたりを歩いてると
出勤中のママさんを見かけますけど
あの美しさは同性ながら惚れ惚れとします。
でも私は、あの美しいフォルムの髪型が乱れる時のことも
ちょっと想像するのですよね。
そのギャップもいいなぁと思います。


  • 2017/11/21 (Tue) 17:36
  • アメちゃん #-
  • URL
髪次第

やはり髪は女の命ですよね~!
10年以上前にNHKで、ある離島でかつて女性が幼児の頃からずっと髪を手拭いでガッチリ覆わなくてはならず、髪を見せるのは配偶者にだけという習慣があったという取材をしていて、お年寄りに手拭いを取ってもらうと、顔はしわしわの60をかなり過ぎてるおばあさんなのに、手拭いの下から黒くて艶がある髪が流れ出て驚愕した記憶があります。すごくインパクトがあって、やはり敵は紫外線なんだ!と思い、それ以来冬でも日傘をさすようにしています。手拭いは乾燥も防ぐんだろうなあとは思いますが、帽子被るのが苦手でそこまではできません。

  • 2017/11/21 (Tue) 21:30
  • まる #-
  • URL

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する