その横柄さ。妻の看護・介護を「自然現象」と受け止めているせい?


夫の入院するパラダイス病院の送迎バスに
最近、80歳ぐらいの杖をついた女性が乗ってくるようになりました。
脚がかなり不自由で
どうにかこうにか一人で歩いているという感じ。
片方の脚はまったく思い通りに動かず、
バスの乗り降りにもえらく時間がかかります。


今日のことです。


食事時間になると夫は
サンルームのように日当たりのいい場所に移動するんですが
そのちょうど向かいの病室のドアが開いていて
車いすに座る高齢男性の背中が見えました。


つい先日まで、その部屋には若い男性がいたので
「あ。退院されたんですね」と看護師さんと話していると
ゆっくりと近づく人の気配。


振り返ると、あの杖をついた女性です。
おぼつかない足取りで
高齢男性の病室に入っていくではありませんか。


通院患者だと思っていたら、
入院患者の家族だったのか!


その女性は、病室に入ると車いすの男性に
「横になる?テレビ見とく?」と声をかけています。
その後すぐに男性の首の後ろをマッサージ。
男性は、「ああ。そこじゃない、こっちだ、あっちだ」と
不機嫌な声で指示を出し続けます。


なぜか男性はますます不機嫌になり
「横になりたい」と言ったようで
奥さんが「看護師さん呼ぼうか」と聞くと
「呼んで、呼んで」と答える
その「呼んで」の言い方が、
自分のことなのにウザそう。
ナースコールを押したら
看護師さんが走ってやってきます。
案の定、男性は看護師さんにも
看護師さんという個人が見えていないように
しゃべります。


んもーー!
そりゃ病気のせいで
いらいらもするでしょう。
わがままにもなるでしょう。


でも、艱難辛苦を乗り越えて
病院まで這うようにやってきた妻に
「ありがとう」は言えんのかい!
まあ、100歩譲って口下手ということにしてあげよう。
それでも「よ。来たか」の笑顔くらいは見せんかい!


まさか、この高齢の男性は、
「女性たちのケア」(妻はもちろん看護師さんも含む)を
太陽や風のような「自然現象」とでも
思ってるんじゃなかろうね。
とにかく奥さんへの横柄っぷりがすごい。


女性たちの「やさしい手」が
自分を「やさしくケア」するのは
当然のことだと思ってるんじゃないか。


だとしたら、女性であるわたしから見える
看護や介護の風景と
この人から見える
看護や介護の風景はまったく違うんだろうなあ。


夫婦は、
長年の我慢や妥協を経て
ぬきさしならぬ「支配と従属」関係に
なってしまうこともある。


どちらかがそれを「自然」と受け止めていたら
そりゃ、大変ですよ。
家族間のケアに自然なんてない。
あらゆる家族内ケアは人工なのだと、
懇々と言い聞かす必要がありますね。


おかあさんの代わりに
わたしが言ってあげようかな。
なんなら杖をお借りして
ブルンブルン振り回してあげようかな。




フェイスブックツイッターで更新情報をお知らせしています。フォローしたら気軽に話しかけてください♪リアルタイムにツイートしているのでライブ感あります。

ウェブマガジン「どうする?Over40」、ほぼ毎日更新しています。月曜日にはこちらにも書いています。美は、たしかに細部に宿る。しかも自分が重要視していない細部。

★いつも応援してくださってありがとうございます!ハッピースマイル

にほんブログ村 ミセス系
関連記事

スポンサーリンク



コメント

ウォーーー!!!

たった今、くらくらしながらセクシズムの論文を書き終わって、頭を休めるためにここをのぞき、「長年の我慢を」のくだりを読んで叫びました。この老夫婦の光景、まさに私が恐れる未来予想図。

  • 2019/02/01 (Fri) 00:19
  • Jane #-
  • URL
たまに見る光景

こんにちは。いつも拝見しています。

この光景たまに見ますよね。
年配の方に多いと思います。
いまだに女性を下に見てるんだよね。

最後に自分が残されたらやっと後悔するのだろうか。
わたしも他人ながらそういう旦那に「偉そうに」と文句を言っちゃいそうです。

  • 2019/02/01 (Fri) 08:32
  • ことりんご #-
  • URL

読みながら、まるごと父のことだと思いました。
昭和一桁の生まれで、母への気遣いなどあるはずもなく、どこで何をしていようが「おーい!」の一言で呼びつけ、用事を言いつける人でした。目の前に私がいても、です。
母も文句を言いながらも、いそいそと従っていましたから、そのご婦人も、もはや当たり前のことになってしまって何十年、というところでしょうか。
私はそうありたくない、と子供の頃から強く思っていましたが、この先自分がどう変わるかなんて分かりません。
最近歳をとるに従って、今までの習慣を変えることが、物凄く億劫に思えてしまって。
これもカレーの仕業ですか?!

  • 2019/02/01 (Fri) 16:20
  • はしーば #-
  • URL

初めまして!いつもTwitterやブログ読ませて頂いてます。
元の性格や思考で横柄に振舞っている方も勿論いるとは思いますが、認知症や高次脳機能障害で感情のコントロールがうまくいかなくなったり、周りへの気遣いが難しくなったり、性格が変わってしまう場合も多いのです。入院中の患者さんですので、こういった可能性が高いですね。元々の考え方が「女性にしてもらって当たり前」とは思っていない方でも、脳の障害により、こういった言動、態度になってしまっている方もいます。そうわかってはいても、怒りの感情が大きかったり、感謝の言葉がなかったり、笑顔を見せてもらえなかったりすると、介護者は辛く悲しいと思う時もありますよね。昔の穏やかな表情を思い出したりして…。

  • 2019/02/02 (Sat) 08:04
  • やぁ #-
  • URL

昭和一桁の同居の父もこんなです。言いなりにしてあげるのが当たり前の母もいます。カリーナさんが目撃されたような場面が、毎日うちの中で繰り広げられてきました。父も母もどっちもどっち。見てる方も不快でストレスかかります。
私が意見したところで、火に油を注ぐだけですが、油を注ぎ続けて10年以上。この頃やっとおとなしくなりまして、たまに母や私に「ありがとう」と言います。父は心も体も弱りきって、観念したのでしょう。しかし意に沿わない事があると声を荒げる癖は、まぁ‥直りません。認知力が落ちると、自分の欲求と目の前のことしかわからなくなるのも確かです。そんな中、安心して甘えるられるのは母しかいないのです。
でも、ケアが自然現象であると思い込ませる程、闇雲に夫に尽くしてきたほうにも問題あるような気はします。

昭和一桁でも立派な方、たくさんおられると思いますが。。

  • 2019/02/03 (Sun) 11:23
  • けい #vfJUa5co
  • URL

うちの父も若い頃、気に入らないことがあると、母にしつこく不機嫌な態度をとったり、横柄にすることがありました。
高校生のころ、またそれが始まったある日、ついに聞いていてたまりかね、私は、「お父さん、お母さんは謝っているのに、そんなつまらないことでいつまでも失礼な態度をとって、自分で自分が恥ずかしくないの?」と、面と向かって言いました。淡々と。父は、何も言わず二階に上がってしまいましたが、翌日から、少なくとも私の前では二度と、母を怒らなくなりました。
私は、そういう不機嫌で、人をコントロールしようとする人が、大嫌い。

  • 2019/02/05 (Tue) 00:21
  • まる #-
  • URL

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する