何がなんだか、
わたしの住む大阪はもはや
重症病床の使用率が
100%に達しているというし、
インド型二重変異株とやらが
国内で発見されたというし、
コロナウイルスがいよいよ狂暴化してきたようで、怖し。
初夏の日差しが
「ああ。ゴールデンウィークの光!」と
思わせてくれるものの、
またも緊急事態宣言ですよ。ふー。
疲れましたなー。
みなさま、無事にお過ごしですか。
先週の記事で何の気なしに
拙著「夫が倒れた!献身プレイが始まった!」
から引用をしたら
「あの一節で本を買った」という
うれしいメールをいただいたので
そんなことなら、
ちょっとわたし自身が
気に入っているところを
抜粋して紹介しようかと思い立ちました。
「いや、そんなの結構です」という方も
大勢いらっしゃるでしょうが、
まあ、そう言わず、
改めて味わってみてください。
わたし自身は案外、
どうでもいいような軽いところが
気に入っているので
まだ読んでいない方には、
ちょっと違う目線で楽しんでもらえるのではないかと思います。
本のなかの
真ん中より後にある
「熱意」と「帰りたい」のはざまで
というパートは
ほぼ最後の段階で書き加えた箇所で
軽い感じですが
「こういうとこも、書いておかねばならぬ」と
使命感のようなものを感じて書きました。
それが、こちらです。
回復期リハビリテーション病院にナースステーションというものは存在せず、看護師さんたちは、廊下の一角にある事務スペースでカルテなどの管理をしていた。「FAMILY」と書かれたカードを首から下げていれば、家族も出入り自由。スタッフはみんな忙しく立ち働いているため、知っている人に誰も会わないまま病室に着いてしまうこともしばしばだった。
そうなると、「すでに来ていることを知らせておきたい」と切に思う。
タイムカードか出席簿が欲しいぐらいだ。トイレに立ったときに「こんにちは!」と担当の看護師さんと挨拶を交わせたら、ホッとした。早めに来ていた私の目撃者を少なくとも一人は、確保できたからだ。
看護師さんをはじめとするスタッフに「あそこは、ちゃんとしている」と何ともしても思われたいのだ。彼らが一丸となって看護とリハビリに取り組んでくれているだけに、私が気を抜くわけにはいかない。「後悔しないように全力を尽くす」と心に誓うべき人間は、誰よりもまず妻の私であるべきだ。真のチームリーダーとしてその姿勢を常に示す必要がある!
(中略)
夕方のリハビリが難関だった。いったん始まってしまうとセラピストとの会話も盛り上がり、「奥さん、この方法も教えておきましょうか」と提案されることもある。私の熱意を認めて教えてくれるというのだから、うれしい。ぜひとも、教えてほしい。断るなんて不本意だ。やる気満々。だが、今は帰りたい。
リハビリ開始と同時に「では、今日は失礼します。すみませんが、あとは、よろしくお願いします」と言えればいいのだが、そのタイミングを逃すと、時計を気にしてモジモジしながらつきあった。我ながらバカだなあと思う。同時に涙ぐましいなあとも思う。
一生懸命とは、案外、こういうものではなかろうか。献身する人の心のうちは、実は、千々に乱れているのではないか。
最後の一節、好きだな。
この滑稽さ、今、読んでも愛おしいと思います。
いまは、コロナウイルス感染予防で
こんなふうに「病院や施設で葛藤」することも
難しくなっているけれど、
同種の「葛藤」を抱えて
ドタバタする人は多いだろうから、
この滑稽さを伝えたいと思いました。
伝わっていますように。
あとちょこっとだけ
「本のなかの好きなとこ紹介」続けさせてくださーい。
本はこちらです→夫が倒れた! 献身プレイが始まった
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