詩の言葉「いまも私はこどもです」、そして今後のブログについて


ウェブマガジン「どうする?Over40」
メンバーのミカスさんが中心になって
進めている介護トークイベント「在宅デトックス」。
昨夜、今年最後の会が開かれました。


わたしは、遅れて参加したのですが、
終わりのほうでミカスさんが、
「次第に自分より大きい人がいなくなる」
という話をしていました。


ここでいう「大きい」とは
両親をはじめとした
「自分を庇護してくれる人たち」のこと。


「そうだよねえ」と深くうなずきました。


そこから、
「自分にとっての家は、
いつまで経っても
生まれ育った家。
その家がなくなると
『家』がなくなる」
「認知症の人が
家に帰りたがる気持ちがわかる」
「いつまでも誰かに
庇護してもらいたい思いは
常にどこかにある」
というような話になりました。


そこで参加した方のお一人が、
「詩にありましたね。
石垣りんだったかな」
と一編の詩の話をしてくださったのです。


あ。あったぞ。
そんな詩、あった。


「在宅デトックス」の終了後、
探してみました。
そして見つけました。


確かに石垣りんでした。


「かなしみ」

私は六十五歳です。
このあいだ転んで
右の手首を骨折しました。
なおっても元のようにはならないと
病院で言われ
腕をさすって泣きました。
「お父さん
 お母さん
 ごめんなさい」
二人とも
とっくに死んでいませんが
二人にもらった体です。
いまも私はこどもです。
おばあさんではありません。



父と4度目の妻である義母と暮らした
作者ですから、
「お父さん お母さん」に
甘く、優しい思い出だけが込められているはずはありません。


それでも「ごめんなさい」という気持ち。
そして、最後の二行。
「いまも私はこどもです。
おばあさんではありません」


六十歳のいま、
痛切に胸に沁みる。


みなさま、今年もお世話になりました。
思いつくままに書く文章を
読んでくださって
本当にありがとうございます。


来年からは、
アメーバオフィシャルブログ
「ともに生きる」

完全に場所を移して更新していこうと思います。
ウェブマガジン「どうする?Over40」でも
引き続き、毎週月曜日に書いていきます。
★メールは確認しますので
当ブログのメールフォームをご利用ください。


ここは、わたしにとって
47歳から60歳まで書き続けた
大切な場です。
ですから、このまま残しておきます。
時々でも思い出して
読んでもらえたらうれしいです。


これからも、よろしくお願いします。
温かく、心豊かな新年をお迎えください。




★Amebaオフィシャルブログ、更新しています。→今なら断言できる。それは人生で一番幸せなこと。

★月曜にはこちらも書いています→自分の日記がつまらなかった。あとになって読んでも面白い「日記」を書いてみたい。
関連記事

スポンサーリンク



コメント

お疲れ様でした!

こんばんは。
このブログにコメントするのはいつ以来でしょうか。
なんか、緊張します。

ここは、カリーナさんを知り、カリーナさんとコンタクトを取りたいと思うにいたった場所です。
実際にそれを行動に移したのも、この磁場のなせるわざだったのではないかと思っています。
カリーナさんの文章は今後も他で読むことはでき、そちらを軽んじる気持ちは皆無でも、この場所をよすがにしている人には、ここの更新がなくなることは、寂しいはず。私は寂しいです。

でも、生きていくって、少し寂しいことを引き受ける勇気を持ち続けることなんだろうなあと思います。
変わらなくてもいい人生なんて、きっとない。
そのままでいい、は甘言だし、このままじゃいけないは強迫観念になりがちだけれど、同じ住まいに住み続けるために少しずつ家のメンテナンスをするように、新しい風を入れたり、なにかを広げたり閉じたりしながらやっていくことは必要なんだと思います。

決断に幸あれ!

  • 2021/12/26 (Sun) 22:12
  • つまみ #czpQO2L.
  • URL
感無量

そうなんですね!了解です。。寂しいけど、新しい方のブログの更新を楽しみにしますね。壮大な巻物みたいな過去記事を読みにこちらにも来ます。今、2年ぶりに実家に帰省してます。50にもなる私に母は昔の大好物だった絶品カツカレーとかわゆいピンクのフリフリのあったがパジャマを用意して待っててくれました。もうそんなボリュームメニューもピンクのフリフリもキツイのですが甘くて温かい泣きたいような気持ちになりました。私はまだ現役の子供です。

  • 2021/12/27 (Mon) 00:17
  • まる #-
  • URL
No title

私はブログを書かないから分からないけれど、日記帳を新しい仕様のものに替えるような、仕切り直しのような感じなのでしょうか...。
数年前のカリーナさんの文章と、ここ近年のものはかなり変化してきていらして、それを読むと、「○○な画風で有名な画家の、若いころからのごく普通の鉛筆スケッチから彫刻から後の大作の構想を試したものまで、いろいろあった」絵画展に行ってきた時の感覚を思い出します。
それで、アメーバブログのほうは、色々模索した中で確立された作風を、ご本名で書くという覚悟で、流行とかで消えていくものよりもっと長く残る、人の心の普遍的な部分を開示されていくのかな、と(知らんけど)。
単純に読めるカリーナさんの文章の量が減った気がして悲しいですけど。でもポッドキャストもあるしね。

  • 2021/12/27 (Mon) 01:57
  • Jane #-
  • URL
No title

カリーナさん。
父が亡くなり、母も頼れる存在ではすっかりなくなって
(今の時点では)夫もいず、守ってくれる会社にも属せず
さあさあ、私はこれからどーやって一人で生きていこうかと
愕然とする夜明け前の布団の中・・、
という今日この頃の私です(笑)。

カリーナさんの記事は、みんな心の中に密かに持ってる闇や
ちょっぴり悪魔のような気持ちを、隠さず表現してくれて
それを読むことで、そんな自分を笑って許せる感じがあって
とっても好きです。
ファッションや、皆が通る加齢による美貌(笑)の衰えとかも
カリーナさんの視点が面白くて、そうそう!それそれ!って感じで。
いつかお茶でも飲みながら、じっくりお話ししたいです。
では、良いお年を〜。

  • 2021/12/28 (Tue) 09:16
  • アメちゃん #-
  • URL
拠り所

更年期の初期、ままならぬ体調にふさぎがちな日々に辿り着いたこのブログのおかげで、からだは更年期まっしぐらでも、気持ちは晴れの日が増えました。
コメントだけではあきたらず、イベントも二度も出向いて、
オバフォーは私の拠り所。
ブログのお引っ越しで新しいところへ通うようになっても、きっと時々ここに戻って読み返すんだろうと思います(^^ )

この詩の主人公は65歳だったのですね。
もっとおばあさんのイメージでした。
読んだのは学生の頃
60代をすごいお年寄りと思っていた自分にも驚きです。

そしてカリーナさんのブログにたどり着いた時は40代でした。
40代 似合う服がない などで検索したらヒットしたことを覚えています。
寝転がりながら読んで笑うので腹筋が鍛えられるブログだわと思いつつ
一気に読みました。
笑うだけでなくしみじみすることもあり
メルマガも読み、皆さんの文才に感嘆し
日々本当に楽しいです。

これからもたくさん読ませてくださいね!!

  • 2021/12/29 (Wed) 15:06
  • kouno #-
  • URL
No title

初めてお邪魔したのが40代だったんですね
遠い昔に感じます

同じ年齢のカリーナさんのブログは
タイトルどおりオシャレの参考にさせていただくだけでなく
人生についていっぱい考えさせてくれました!

来年からもよろしくお願いします

  • 2021/12/29 (Wed) 16:07
  • MJ #-
  • URL
カリーナさん、こんにちは♪

カリーナさんのブログに来ると、読んでた自分の過去の思い、共感も浮かんできたりして
アメブロ移行、感無量です。
変化できるのは強みだと思います。
アメブロだとお知らせが来るのがありがたい。
これからもずっと書いてください 
楽しみにしています。



  • 2021/12/30 (Thu) 20:23
  • asa #-
  • URL
No title

 カリーナさん、素敵なブログをありがとうございました。 読みながら共感したり、笑ったり、しみじみしたり、学んだり。 子育て真っ最中をすぎた寂しさ、外面変化への焦り。 四十代を振り返ると、じたばたしていたなあと思います。 今は今で、いろいろあるけれど。 カリーナさんの文章に、おおいに励まされ、支えられました。 これからも、ちょくちょくこちらを開くと思います。 そして、アメブロとウエマガを拝読できるのを、楽しみにしています。 私はネットが苦手ですが、時々そちらにも書き込みしたいなあ、と思っています。 どうぞよろしくお願いします(^-^)

  • 2022/01/10 (Mon) 16:03
  • ムーミン #ENvXJ/Og
  • URL

お忙しいですか?
大丈夫でしょうか?
更新楽しみに待っています。

  • 2022/02/02 (Wed) 12:13
  • とみー #-
  • URL

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する