35歳を下限に加齢とともに増す魅力の第一候補
「味のある」の「味」。
その正体をしかとつかまえましょうぞ。
昆布出汁の正体はグルタミン酸
かつお出汁の正体はイノシン酸
ならばこの「味」の正体は
元をたどればいったい何であるのか。
その主成分をしかと見極め、
この市井にグータラ生きる私にも
わずかでも、手に入れることはできまいか。
「味の素」風な化学的エッセンスでよし、
「松茸のお吸い物」風な人工的フレーバーでよし。
ちゃちゃっと手に入るならば、
ぜひとも虎の巻を得たい。
そんなささやかな(?)野望を胸に調べてみました。
広辞苑。
味:(かみしめて知るような)物事のおもむき。面白み。
意外にそっけない。んじゃ、「面白み」を調べてみよう。
面白味:おもしろいこと。興味。おもむき。
もっとそっけない。
おもむきを調べてみよう。
おもむき:面白味。味わい。
もっともっとそっけないうえに、振りだしに戻ってるじゃん。
医療のたらい回しならぬ、
語意のたらい回し。
こんなことだから
若者の辞書離れが進むんだ!
もう知らないっ!
大の字に寝てふてくされてみたものの
しばし瞑目したのち、これではいかんと思い直して
物は試しとネットでも調べてみました。
物事を深く知ることによって初めてわかるおもしろみ。深い所に潜んでいるすばらしさ。味わい。(goo辞書)
文章が長いだけで
なんだかホッとした私。
しかし、どうですか。
味のある人間になりたい一心で
その意味を調べてきましたが、
物事を深く知ることによって初めてわかる
深いところに潜んでいる
なんて
要約すれば、
味は、出すもんじゃなくてわかるもんだ。
そしてそれは、わかる人にだけわかるすばらしさであって
付け焼刃は通用しないと知れ。
と突き放されちゃってるじゃないですか。
「味のある人」をめざすには
どうやら、まず、「味のわかる人」にならなければならず
その「味」はとても深いところにあって
物事を深く知らなければ理解できない。
深い、深いって、あんた。
ダイバーじゃあるまいし。
いずれにしろ、
味のある人をめざす前に
味のわかる人になるべし。
しかし
味のわかる人って
どうしたらなれるんだろう?
味の道、深し。
わが求道の道、険し。
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