「だらしない!ズボンくらいちゃんと履きなさい!」と叱る
ローライズジーパン着用の40代母親。
なんて家庭内風景は、ここ何年も
フツーに見られたんじゃないでしょうかね。
今世紀に入ってから
パンツの股上は日増しに浅くなる傾向が進み、
私の保有する美脚ビジネススーツ数着も
ローライズ傾向が明らかです。
地球温暖化問題や歴史に残る政権交代や
リーマンショック以降の世界的経済危機に比べると
重要度や規模の面で劣ることは否めませんが、
この急速に進行した「ズボンの股上浅化問題」も
21世紀を語る上で欠かせないテーマの一つだと思いますが、
いかがでしょう。
お腹が冷えるという身体寒冷化問題と直結してるし。
女性にとっては地球温暖化より大問題ではない?(そんなことないか)。
それはさておき。
さきほどの家庭内親子いざこざに戻りましょう。
40代母親に叱られた息子が、
玄関を開けようとした手をとめて、
あきれたような顔で振り返り、こう言い放ったとしたら?
「じゃあ、お袋こそ、そのジーパンやめちゃえば?
そのルーツさあ、この腰パンなんだけど」
な、なんと。
あれだけだらしないと眉をひそめ、
口を酸っぱく注意してきた腰パンが
私の、この、お気に入りのローライズジーパンのルーツですって!?
あああああ。(とショックのあまり、座りこむ母親)
なんて光景も繰り広げられていたかもしれません。(ちょっと大げさだけど)
いやあ、言われてみれば、至極当然なんですが、
改めて指摘されるとちょっとびっくりしませんか?
女性の間で流行したローライズのルーツは同じなんですよね。
昨日、「ちょこキャリ日記 - 整理収納アドバイザーの収納術」の
YUKKEさんにいただいたコメントで
横森美奈子さんのコラムを教えていただき、
熟読していたら、こんな記述を発見しました。
“腰ばきパンツ”は、
ポイントがウエスト・マークから最近のヒップボーン(ローウエスト)に移る現象の先取りでした。
何事も最初出てくる時はエキセントリックな形を取りがち。
ちなみにその前の年にアメリカでも流行っていたし。
なるほどねえ。でも、そもそもこのコラムが2001年のもの。
ローライズジーパンが
30代以上の母親の間で顕著に広がったのは、
それより遥か後だったと記憶しています。
今でこそ下火になりましたが、
それでもチビT&ローライズジーパン、
後ろポケットにストラップ付ケータイという
勇ましい姿のお母さんたちが完全に消えたわけではありません。
何と最新流行から後れること、10年あまり。
横森さんは、
この「腰パン→ローライズ」現象に似た例として
「若者のリュック」
↓
「お元気中高年のシンボルとしてのリュック」
現象を上げています。
新しいものや現象に「まず違和感を感じて、けなす、非難する」
――>そして、その流行が蔓延した頃、そんなにみんながやっているなら
ちょっとはいいもんなのかな、とか思って、「手を出してみる」
――>そしたら結構イケる、とか思って「妙に気に入ったり」して。
しかし、哀しいかな!
ここまで来るまでに、とっくに「流行としては終わっている」。そして更に
――>「それにはまったく気がついていなくて、
得々としてハマっている」から、また次のものが出てきても同じペースで繰り返す。
というかなり<みっともない図式>になってしまうということなの。
う?ん、辛口。
話は飛びますが、
あの勝間和代さんは、
このところハーフアップとういうヘアスタイルが
お気に入りと書いてらっしゃいました。
とてもお似合いですが、
若い女性たちの「盛り」ブームが落ち着いたころ、
40代女性の「盛り」ブームが本格化するのでしょうか。
流行のお下がりにならないか!? ハーフアップ。
【関連記事】
痛い40代。その原因は、栄光の記憶?
40代の「痛いファッション」調査