情熱や憧憬や羨望や執念が
ギュッーっと詰まっていますね。
だから化粧品のコマーシャルはおもしろい。
資生堂のスキンケアブランドを年齢別に見ていくと、
その年代の女性の欲望が
手に取るようにわかります。
まず、観月ありさを起用した30代向けブランド
アクアレーベル。
キャッチコピーは
女子力、満ちる。
女子って楽しい。
女でもなく、女性でもなく、女子っていうと
私たちはなぜかポジティブになる。仲間になる。
女子は、一生、女子なんだと思う。
うまいな。
宝島の「InRed」あたりを愛読する大人女子の気持ちを
上手に表しているじゃありませんか。
(それにしても「InRed」最新号の表紙は、
1964年生まれのYOU。45歳。あっぱれ。)
それはさておき、
40代対象のエリクシール シュペリエル。(←音が出ます)
肌にタイムマシンがあればいいんだけど、
そうもいかないから・・・
今を、いちばんにする。
なるほど。
若さへの未練を捨てきれず、
老いを直視することもためらう
40代は、「今をいちばんに」か。
これ以上、老けたくない!
藁にもすがる気持ちですかね。(わかるわかる)
年齢や環境にも揺らがない、豊かなハリのある肌を導く、スキンケアブランド。
↑
なんかこう全体的に
止めたい!
揺らがない!
変わらない!
左右されない!
といった否定形の表現が目立ちます。
そういう年なんだろうなあ。
そして、
前田美波里が演じる
60代向けのエリクシール プリオール(←音が出ます)ですが、
ブランドサイトでじっくりと見ると、
「あれ?」と思うことがありましたよ。
(上記リンクの「CM情報」→「別荘篇」でどうぞ)
冒頭、画面には前田さんの横顔が現れるんだけど、
その表情は思っていたよりずっと憂いを帯びていて、
それからいったん視線を落とし、
再び前を見つめなおして、
犬とともにゆっくりと歩き出すんですね。
憂いとともにある豊かな孤独
を感じて、こういう表現に弱い私は、
ちょっと、ぐっときました。
キャッチコピーは、ご存知の方も多いでしょう。
ピースな顔して、私は歩く。
歳を聞かれたらちゃんと答える。
でも、「もう若くないから」なんて言わない。
できなかったことや不安の数を数えるより
明日の予定をたてる。
それが、これからを美しく生きる
私たちのエイジングです。
美しさの基準が、
美容を超えて、
生き方になっちゃってますね。
仲間とともにある「女子」から、
一人の時間を憂いとともに慈しむ「私」へ。
やっぱ、年をとるって面白いかも。
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