「年配」というコトバの殺傷力。

前にも書いたかもしれないんですが、
わたしの友人(当時48歳)が老人福祉施設でパートを始めたころ、
食堂でお昼ごはんを食べていたら、
彼女の存在に気づいていない先輩職員さんたちが、


「それはAさん(←友人の名前)にお願いしたから」
「うん?Aさん?」
「ほら、最近入ったパートさんの」
「うん?」
「年配の、ほら」
「ああ、あの年配の!ちょっとボッチャリした?」
「そうそう、年配の、ポッチャリした人」



と、ものすごく自然な感じで語っているのを耳にし、
「年配」と「ポッチャリ」のダブル攻撃で、
午後からの勤労意欲のほぼすべてを喪失するほど
ションボリしたという話をしていましたが、



「年配」にしろ、「ポッチャリ」にしろ、
穏やかで無害で優しい言葉のフリして
その実、かなりの破壊力をもっていますよね。




わたしも、若い学生にインタビューなどしているときに


「もう、すっごい年配の人だったんで気をつかって」
「なるほど~。やっぱり年配の人だと気をつかいますよね」
「はい~。すっごい、つかいます。」
「いくつぐらいの方ですか?」
「うーん。40代後半ぐらいかな」



・・・・・(-.-)



なんてことが、しばしばあります。


そんなことをあれこれ思っていたら、
昨日、ツイッターで
とても素敵なイラストレーターの方が、
こんなリプライをくださいました。


(化粧品会社の美容スタッフのお姉さんが)
年配の方はもっとはっきりした色が良いですよと
濃い~~~ローズ系の口紅を塗ってくれましたっけ。
いらんわ。そんなもん。



わかるなあ。そのガッカリ感。
やめてくれ、そのシチュエーションでの年配扱い(笑)


いやあ、それにしても「年配」の殺傷力、恐るべし。


若いころには想像もしませんでしたよ。
「年配」がこんなにスパイシー&スリリングな言葉だなんて!


ちなみに辞書で調べてみると、年配/年輩は、

1 年齢のほど。としのころ。「同じ…の人」
2 世間なれした年ごろ。中年以上の年ごろ。「…の女性」
3 年齢が上であること。年上。「彼は私よりいくつか―だ」


とヒジョーに冷静に記述されていました(あたりまえ)。
しかし、「世間なれした年ごろ」とはまた、
なんだか斬新な表現。
「…の女性」とわざわざ用例にまで出していただいて
ありがたいというか、なんというか。


まあ、あれですかね。


「お年寄りの方」と呼ばれるその日まで、
練習といいますか、修行といいますか、訓練といいますか、
そのようなつもりで、チラチラと身にふりかかる
「年配の方」攻撃を、ややションボリしつつもサラリと流して
練れた大人の魅力を振りまいていくのがいいんですかね。

「世間なれした年ごろ」ですものね(笑)


【関連記事】賛否両論、コメント欄が賑わった記事です♪
その「オバチャン」、本当に必要?

こちらから過去記事一覧をご覧いただけます。
長大な巻物のようになっていますが(笑)最古記事から読んでいただくと面白いですよ♪うわめづかい

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コメント

分かる!しみじみ分かる!

こんにちは!愛読者ですが、コメントするのは初めてです。よろしく!

50歳は、まあ若くはないし、そうかといって矍鑠を誇るほどではなく、
その辺が難しいですね。

なくなった談志さんの落語のマクラに
「ついこの間まで孫だった俺がおじいちゃんかよ!」
というのがありましたけど、ホント、年取るのはあっというまですね。

知らず知らず破壊力を行使していた女子も、いつの間にやら反対側に回っているのに気づき、あちゃー、と思わないでもない45歳のtotoでございました。

  • 2011/11/30 (Wed) 12:47
  • toto #-
  • URL
破壊力→殺傷力

すみません!
さきほどコメントしたtotoですが、
「殺傷力」と書くべき所「破壊力」って書いちゃいました。

大ファンなのに間違ってごめんなさい!

  • 2011/11/30 (Wed) 15:51
  • toto #-
  • URL
なにぃ~。(笑)

年配とな。
40代で年配とな。ナントナント。初耳ですよ。
東北では70代で 年配という呼ばれ方をします。
コレ 本当です。私の知っている限りではですが 
イヤ 私の納得できる範囲ででした。











  • 2011/11/30 (Wed) 20:09
  • okko #-
  • URL
分かります~

うんうんとうなずいています!
いや~、Carinaさんの文章ってほんと鋭い&楽しいです♪
このブログに出会えた喜びをかみしめております(^o^*)
名前が分からない場合にその人をたとえる時って結構すごい事を言いますよね。
私もまさに48なんですが、年配と呼ばれるのはつらいです。
心の準備ができてません(T_T)

  • 2011/12/01 (Thu) 00:17
  • 花緒 #-
  • URL

言い方に困るんですよね
私は「お年寄り」とは言えない時に使ってたような気がします
つい最近まではね・・・
今度は言われる立場になろうとは!

ところで夢でcarinaさんにお会いしましたよ~
お写真そのままで登場してくれました
なんか照れ臭かったですよ 夢なのにぃ

私の夢って、実際夢の中で食べたものは味がするし
妙にリアルなのよね
いつも私が言いたいことをcarinaさんが絶妙なタッチで
代弁してくれるので、夢にまで登場??笑

  • 2011/12/01 (Thu) 11:10
  • kireidokoro #-
  • URL

その言い得て痛い感じ~もうぐっとつきささりそうです。
今はまだ年配の~と言われたことはないけど、もう足音はすぐそこ。

そういえば、大阪の女性は、お若いけどおいくつですか?
って聞くと、喜んで、
いくつに見える~?なんて、得意げにお年を言うそうです。
でも、これは、大阪に限らないと思うんです。
「お若いですね~」と言われれば悪い気はしないですよね。言葉のマジック、恐るべしです。

  • 2011/12/01 (Thu) 17:31
  • Yottitti #S0MVRpSc
  • URL

おおっ!先々月40代後半に突入して、何かとナーバスになっているところへ・・・
「年配」・・・なんて尊敬と侮蔑の入り混じった複雑な言葉でしょう・・・
この言葉、面と向かっては言われない。
「年配」の人が第三者であるか、不特定多数の集団である場合に遣われる。
きゃあ!!
ほんとサスペンスですね。
無邪気に遣ってた自分も恐ろしい。
このような呼称・・・まだまだたくさんありそうですね。

  • 2011/12/01 (Thu) 21:32
  • higasiyorinishi #-
  • URL

初めてブログにおじゃまして、あまりにもドンピシャな年齢だけに、食いついてはまってしまいました。

私も・・確かにオバちゃんであります。
それは、否定できません。
シニアグラスも手放せません。
周りにもおばあちゃんになる方も出てきました。
でも年配って・・・・。
う~~んそう私も思われているとしたらやっぱりショックだわ~。

ファッションで若づくり・・・。
それは、浮きそう・・・。
年相応でいい・・。(とはいっても3,4つは若く見られたい願望は否定できない・・。)

それと、元気のない、かわいげのない年配にはなりたくないな~。
内面や、気持ちは老けたつもりはないのだけど、
避けがちになっていた姿見にも立って、内外共に見つめ直して、
素敵な50代を迎えられるようにって思いました。

その辞書。

もしかして新明解国語辞典ではないでしょうか?
味があるんですよね~、一言一言が・・。

  • 2011/12/13 (Tue) 21:47
  • ちかおばちゃん #-
  • URL
コメント、ありがとうございます!

★totoさん
いつもブログを読んでいただいてありがとうございます!
コメントもとてもうれしいです。

>知らず知らず破壊力を行使していた女子も、いつの間にやら反対側に回っているのに気づき、あちゃー、と思わないでもない45歳のtotoでございました。

それそれ、それですよーー。
45歳って今となっては若いなあ~、うらやましいなーですが(笑)
でも、そういう感慨を感じる年でもありますよね~。

破壊力でも殺傷力でも、なんでもいいんですよーー。
全然、お構いなくで。ほんとに、気を使っていただいてこちらが申し訳ないです。
またコメントくださいね!

★okkoさん
そうなんですか!東北は70代からが年配ですか。
そちらの文化のほうが断然、素敵!
でもって・・・この・・・私くらいの年齢の女性は、
どんなふうに呼びますか?
お嬢さんとか?マドモアゼルとか?(こっそり) 笑

★花緒さん
わかっていただいてうれしいです~。

>名前が分からない場合にその人をたとえる時って結構すごい事を言いますよね。

それ、それ、それです。
「あの、おっさん」とか「もう、かなり年。おばちゃん」とか
「いやあ、50はとっくに超えてるはず」とかね(笑)
心構え、なかなかできないですよね~。

★kireidokoro さん
うわあ、私、夢にまでお邪魔しましたか!!
すごいなあ。でもちょっと嬉しいような(笑
世間話に花が咲いた??
ああ、お年寄りの代わりに「ご年配の方」っていうのは
あるよね~。それは、とってもいいと思うんだが、
お年寄りとされる年齢の方は、やっぱり傷ついてるのかな??
(やっぱり年齢問題って深いね~)

★Yottitti さん
ははは。大阪の女性に限らず、
地方を旅する番組なんかでも
「おばあちゃん、おいくつですか」
「いくつに見える?」
「70歳?」
「今年85」
「お若い!」
という流れ、よく見ますね~(笑
年をとるにつれ「若い=カラダが動く」みたいなことになっちゃって
現役自慢みたいになりますよね。

★higasiyorinishiさん
>この言葉、面と向かっては言われない。
>「年配」の人が第三者であるか、不特定多数の集団である場合に遣われる。

それ、それ、そこーー。
そこの不気味さ!よくぞズバリ指摘してくださいました!
うんうん。このような呼称、きっとあるんですよ。
また、今年も探してみますね ←いらん??(笑

★mimoさん
こんにちは。コメントありがとうございます!
ブログ、拝見しました。
素敵なアクセサリーをつくってらっしゃるんですね~。

>それと、元気のない、かわいげのない年配にはなりたくないな~。

美しいものを生み出せる人は、
きっとそんな年輩にはならないと思います!
また、よかったら遊びに来てくださいね。

★ちかおばちゃんさん
こんにちは!ことしもよろしくです!
新明解、味わいがありますよねー。
ときにギクリとすることも書かれていて(笑
この記事に書いたのは
ネットで調べた辞書だったので
なんだったか忘れました(>_<)
でも、結構、味わいありますね(笑

  • 2012/01/05 (Thu) 17:08
  • Carina #-
  • URL

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