先週の土曜日、夫婦で
ちょっと田舎のレストランに行ったんです。
古民家を改修した建物のなかに入ると
あちらこちらに胡蝶蘭の大鉢。
こういうのです↓

あれ?ここ、こんなに胡蝶蘭、あったっけな?
と思っていると、
隣の席で、
レストランの奥さんのお友だちと思われる女性二人連れが、
「いや、この着物姿、似合ってるわ~!」
「ご主人のタキシードも決まってる!」
「あら。この人、なんていう政治家やったかな」
と写真を見ながら盛り上がっています。
料理を運んできた奥さんも、まんざらではないようで
「もう、その日は、眠れへんかったよ~」と謙遜しながら笑っています。
うん?なにやら、とてもめでたいことがあったらしい。
そして、あそこにも、ここにも胡蝶蘭。
料理を注文してトイレに行くついでに
胡蝶蘭の札にグッと近寄って文字を見たら、
「受章御祝 〇〇さんへ」。
そっか~!勲章であったか。秋の叙勲であったか。
やはり、この古民家利用のレストランによる
過疎地貢献だろうか。
ぱっと見は目立たないけれど、
地域創生の立役者なのだろうか!?
その後も、地元のお客さんが、
続々とやってきて
胡蝶蘭の立札を見ると、
「いや!ご主人、勲章とらはったん!?」
「すごいなーーー!勲章!?」
「いやあ、おめでとうございます!」
と、もう、田舎定食なぞというしみったれた(あら?)料理を
食べている場合じゃない高揚感。
わたしたちのテーブルにも、
受勲者であるご主人御自ら、
勲章こそつけてらっしゃらないものの
威風堂々とした押し出しある歩き方で
お茶に、おしぼりに、料理に、汁物に・・・と
持ってこられるもんだから、
そのままサービスを受けていていいのやら、よくないのやら、
おしいただけばいいのやら、
「おめでとうございます」の一言も言わねばならないのかと迷うやら・・・。
しばらくすると店内も落ち着きました。
奥の席に座る男女4人組から、
声が聞こえます。
「〇〇省に長いこと勤めてはったから。それでやろ?」
「そや、そや」
「あんたも消防団、ずっと続けてたらもらえたわ」
「そやな。それは、言われたことある」
「消防団なんか、一発や」
「あれ、断る人もいはるねんで」
「勲章?」
「そうそう。いろいろ金かかるしな」
「でも、どうやったら、もらえるん?」
「推薦や。推薦。職場の推薦やろ」
ああ。わたしは、いま、
土曜日の古民家レストランで
窓外に広がる紅葉を視野におさめながら、
素朴な田舎定食と
複雑な人間の機微を
同時に味わっているのだな。
受勲という身近な人の「栄誉」が、
砂場にできたお山とするならば、
そこにトンネルを作るなり、
上からスコップでたたくなり、
ジョーロで水をかけるなりしてぺたぺたと
平たく、平たく、平た~くならして
何ごともない砂場にせっせと戻している仲良し4人組。
なんだったら、わたしも仲間に入って
いっしょに穴でも掘らしてくれないかな(笑)。
胡蝶蘭をことさら目立つように飾っちゃう気持ちも、
平たく平たくして何ごともなかったように
やりすごしたい気持ちもどちらも、わかる。
どちらもわかるし、どちらも俗っぽいという意味で
なんだかとっても人間的だわあ。
それにしても、この秋、あちこちで
勲章をめぐる「心のざわめき」があったのでしょうね。
ようやく平たくなったころでしょうか。
叙勲お祝いには、胡蝶蘭ホワイトの3本仕立てが定番のようですよ。
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